プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)はどちらが良い?効果や副作用、使い方を医師が解説

プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)はどちらも薄毛対策に有効な薬で、ザガーロの方が効果が高いと言われています。では、どの程度効果が高いのか?安全性は?使い方も含めて医師が徹底解説します。

目次

■ 本記事のサマリ

  • 【効果】
    ザガーロ(デュタステリド)の方が
    効果は高い
  • 【副作用】
    プロペシア(フィナステリド)の方が
    副作用発生率は低い
  • 【価格】
    プロペシア(フィナステリド)の方が
    価格は低い
  • プロペシア(フィナステリド)と
    ザガーロ(デュタステリド)は
    基本併用されない
  • 更に効果を高めるなら
    ミノキシジル併用
    がお勧め

フィナステリドやデュタステリドは、男性の薄毛の原因と言われるAGAに同じような仕組みで効果を示す薬です。

それぞれフィナステリドはプロペシア、デュタステリドはザガーロという名前でも販売されています。

では、どちらの方がAGAに良いのか?本記事では効果・副作用・費用の3つを比較しながら解説していきます。

【効果】
ザガーロ(デュタステリド)の方が
効果は高い

まず、効果だけ見ると、プロペシア(フィナステリド)よりザガーロ(デュタステリド)の方が効果は高いと言われています。

フィナステリドもデュタステリドも、男性の薄毛のほとんどを占める男性型脱毛症(AGA)の原因に直接効果を示す薬です。

薄毛を引き起こす因子"DHT(ジヒドロテストステロン)"を作るために必要な酵素である5αリダクターゼを阻害することで、薄毛の原因(DHT)を減らす効果があります。

この5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、ザガーロ(デュタステリド)のほうがプロペシア(フィナステリド)よりも多くの5αリダクターゼを阻害します

  • プロペシア(フィナステリド):Ⅰ型のみ阻害
  • ザガーロ(デュタステリド):Ⅰ型とⅡ型両方を阻害

このことから、一般にはデュタステリドのほうがフィナステリドよりも高い薄毛抑制効果が期待できるのです。

研究でもデュタステリドのほうが
フィナステリドより髪が増える結果に

実際、デュタステリド0.5mgを用いて917名に実施した研究でも、下記のような結果が出ています。

  • 24週間でデュタステリド服用群は毛髪量が平均89.6本増加した*
    (フィナステリド服用群は平均56.5本増加)
  • 52週間で毛髪の太さが平均6.5×10³μm増大した*

※頭頂部の直径2.54cm内で評価

デュタステリドによって抜け毛が減少する結果、髪がしっかりと増えて成長していくため、髪の本数+太さの増加が期待できるのです。

*「ザガーロカプセル 医薬品インタビューフォーム」より国際共同第Ⅱ/Ⅲ相二重盲検比較試験の結果を参照

【副作用】
プロペシア(フィナステリド)の方が
副作用発生率は低い

次に、副作用発生率ですが、これはプロペシア(フィナステリド)の方がザガーロ(デュタステリド)より低い可能性が高いです。

それぞれの薬剤の使用成績調査では副作用発生率は下記の通りになっています。

  • プロペシア(フィナステリド):0.53%(約2年間で5名/943名)*²
  • ザガーロ(デュタステリド):1.57%(1年間で68名/4,320名)*³

これだけ見るとザガーロ(デュタステリド)の方が副作用発生率がかなり高く見えますが、いずれも1%前後であり、発生率は稀といえるでしょう。

また、フィナステリド、デュタステリドともに複数の研究で重篤な有害事象は発生していないことが報告されています。

また、一般的にフィナステリドやデュタステリドの副作用は一時的なもので、服用中止後、体内から薬が代謝される(消失する)と副作用症状も収まるケースが多いです。

医薬品である以上、副作用が絶対に起こらないとは言い切れませんが、過度に心配する必要はないと考えられます。

【価格】
プロペシア(フィナステリド)の方が
価格は低い

最後に価格ですが、一般的にプロペシア(フィナステリド)のほうがザガーロ(デュタステリド)よりも安い傾向にあります。

先発品(プロペシアやザガーロ)か、ジェネリック製品を選択するかによっても価格は変動しますが、月2,000~3,000円程度差があることが多いようです。

  • フィナステリド:1ヶ月 5,000~8,000円
  • ザガーロ:1ヶ月約 8,000~10,000円

ザガーロのほうが効果が高い分、やや価格も高くなる、と考えるとよいでしょう。

プロペシア(フィナステリド)と
ザガーロ(デュタステリド)は
基本併用されない

なお、プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)は基本併用されないので注意が必要です。

前述の通り、フィナステリドとデュタステリドはどちらも5αリダクターゼを阻害する同じ効果の薬です。

同じ効果の薬は、一定量を超えると、併用しても服用量と効果が比例せず、逆に副作用リスクが高まりやすくなることが多いです。
つまり、お薬を2倍量飲んでも効果が2倍になるわけではなく、逆に副作用リスクが高くなる可能性もあるのです。

プロペシア(フィナステリド)では効果が不十分なので、ザガーロ(デュタステリド)の利用を検討している方は、フィナステリドからデュタステリドへ切り替えしていただくことになります。

更に効果を高めるなら
ミノキシジル併用もお勧め

なお、今よりも大幅に毛量を増やしたい方には、フィナステリドやデュタステリドにミノキシジルの併用をお勧めしています。

ミノキシジルは血流促進等で「髪の成長を促す」効果があります。

  • フィナステリドやデュタステリドの薄毛を止める守りの効果
  • ミノキシジルの髪の成長を促す攻めの効果

この2つを併せた効果により、フィナステリドやデュタステリド単剤よりもしっかりとした毛量の増加が期待できるのです。

実際に、へアテクトで1年以上治療した患者様にアンケート調査を行ったところ、効果実感はいずれも90%以上あったものの、毛量“改善”実感があった方は

  • フィナステリドで毛量改善8%
  • フィナステリド+ミノキシジルで毛量改善60%

という結果になりました。

このことからも、毛量を改善したい場合はフィナステリドやデュタステリド単剤ではなく、ミノキシジルの併用をお勧めします。

AGA治療を始めるなら
価格と効果のバランスが良い
フィナステリドがお勧め

プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)はいずれもAGAによる薄毛に90%以上の効果を発揮する薬です。

薄毛対策効果については、デュタステリドの方がフィナステリドより高いといわれています。
一方、効果が高い分、副作用の発生率や価格もデュタステリドの方が高くなる傾向があります。

ここで注意しておきたい点として、デュタステリドの方が高い効果が期待できる一方で、フィナステリドについても90%以上の方に薄毛対策効果が期待できることが、複数の研究で証明されています。

このことからも、これから初めてAGA治療を始められるという方には、まずは効果と費用感のバランスの取れたフィナステリドでの治療開始をおすすめします。

一方で、しっかり発毛を期待したい、できるだけ高い効果を狙いたいという方は、デュタステリドや、ミノキシジルの併用を選ぶと良いでしょう。

しかし、個人が自分の症状に合ったお薬を選ぶのは難しいケースも多いと思います。
最近では医師や専門家に無料で相談できるクリニックも増えてきているので、もし薬の選択に悩む場合は、そういったクリニックで相談してみるのも選択肢の一つです。

へアテクトなら、月あたり2,200円から
フィナステリド1.3mgの治療が可能

なお、ヘアテクトでは、フィナステリド1.3mgを12ヶ月まとめ買いなら月あたり2,300円、年間総額27,600円から適正価格でご提供しています。

更に、デュタステリド0.5mgなら12ヶ月まとめ買いで月あたり4,500円、年間総額54,000円から治療いただけます。

また、毎月の分割払いにも対応しているため、無理なくしっかり発毛を目指して治療を選択頂く患者様が多いです。

公式LINEでは、薄毛の専門家がチャットで24時間薄毛の質問や相談を受け付けています。

まずは自分に合った治療法や、無理なく続ける治療選択について、是非一度公式LINEにて専門家に質問してみてはいかがでしょうか?

天野 方一 先生

ヘアテクト 顧問医師

日本抗加齢医学会専門医

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

※本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。

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