フィナステリド(プロペシア)でEDになった!?どうやったら治る?実際の患者様の症例を元に医師が解説

【実際の治療データで解説!】フィナステリド(プロペシア)の副作用の一つ"ED(勃起不全)"は、実際発生確率は1%未満とごく稀です。また、基本的には服用中止でほとんどの方のEDが改善すると言われています。では実際どれ位の方が副作用でEDを体感し、その後改善しているのか?過去の研究や治療実績を元に、医師が包み隠さず紹介します。

目次

■ 本記事のサマリ

  • フィナステリド(プロペシア)で
    EDが起こる確率はきわめて稀
  • フィナステリド(プロペシア)の
    EDは服用を中止すれば
    ほとんどが治る
  • フィナステリド(プロペシア)は
    ED治療薬(バイアグラ等)との
    併用も可能

フィナステリド(プロペシア)で
EDが起こる確率はきわめて稀

フィナステリド(プロペシア)の副作用として有名なED(勃起不全)ですが、実は発生リスクは1%前後非常に稀です。

例えば、フィナステリドによるEDの発生率について、下記のように報告されています。

  • プロペシアの臨床研究(短期)
    1年間プロペシア1mgを服用したところ、勃起機能不全は1.4%(2例/139例中)だった
  • フィナステリドの臨床研究(長期)
    10年間プロペシア1mgを服用したところ、EDは3.0%(16例/512例中)だった
  • ヘアテクトの治療実績
    1ヶ月間フィナステリド1.3mgでの治療を含む患者様からの副作用報告のうち、性機能障害は0.24%(6例/2,452例中)だった

研究の実施体制や治療期間によっても副作用報告率は異なりますが、おおよそ1%未満の報告が多く、高くても5%未満であり、発生率は非常に低いと言えるでしょう。

何故フィナステリドでEDになるの?

そもそも、フィナステリドによるEDの原因はまだ明確になっておらず、一説ではその効果が関連していると言われています。

フィナステリドは、男性の薄毛のほとんどを占める男性型脱毛症(AGA)の原因となる男性ホルモンの産生を抑制します。
この男性ホルモンが勃起機能とも関与しているため、一緒に勃起機能も抑制されてしまうと考えられているのです。

服用を中止すれば
フィナステリド(プロペシア)の
EDはほとんどが治る

なお、フィナステリド(プロペシア)が原因で発生したEDは、フィナステリドの服用を中止すればほとんどが治る、または改善されます

多くのフィナステリドの研究で、EDを含むフィナステリドの副作用は「一過性で、投与中に消失した」と報告されています。

また、実際にヘアテクトで、フィナステリド1.3mgでの治療を含む治療患者様のうち、副作用を報告された患者様の91%がそのまま服用を継続していたと回答しています。

このことからも、副作用の約90%は服用中止の必要がない軽度な症状、または服用継続中に消失していることが推察されます。

更に、服用中止するほどの副作用症状が出たと思われる回答者は8名でしたが、その後の服用中止により全員が副作用が改善したと回答されました。

医薬品である以上、副作用が絶対に起こらないとは言い切れませんが、過度に心配する必要はないと考えられます。

※分析概要
解析対象/へアテクト患者様のうち、2023年4月に治療を開始された患者様2,452名
アンケート対象/解析対象者のうち、2023年4月~5月の間に副作用と思われる症状を報告された方
調査期間/2023年7月13日~7月20日

服用中止でも改善しないEDは
精神的な影響が大きい可能性
医師による適切な薬の調整でリスクを軽減

なお、フィナステリドの添付文書にも記載のある通り、稀にフィナステリドの服用を止めた後もEDが続く場合があります。

これをポストフィナステリドシンドローム(PFS)と呼びますが、何故このような症状が発生するのか、はっきりとした理由は未だにわかっていません。

一説には、精神的な影響が強く、「性機能が低下してしまう」という思い込みが原因でPFSが起きてしまうという可能性も高いと言われています。

重要なポイントとして、体質や症状に合わせてフィナステリドを使用することで、PFSのリスクを少なくできると考えられています。

安心して治療を継続するためにも、独断で薬を利用せず、医師の指示に従って正しく服用を行うことで、副作用が出るリスクを最小限に回避していきましょう。

フィナステリド(プロペシア)は
ED治療薬(バイアグラ等)との
併用も可能

どうしても心配な場合は、フィナステリドとED治療薬を併用することも選択肢の一つです。

参考までに、ED治療薬としては主に次の3つの薬が知られています。

ED治療薬とその特徴

なお、フィナステリドとデュタステリドはED治療薬と併用が可能ですが、ミノキシジルについてはED治療薬との併用は注意が必要です。

ミノキシジルにもED治療薬にも血管を拡張する働きがあるたことで、併用によって血圧が下がりやすくなり、めまいや頭痛などの副作用が起こりやすくなる可能性があります。

ミノキシジルを服用している場合は、必ず医師に相談の上で治療方法を決めていくことをお勧めします。

万が一副作用で困った時にも
相談しやすいクリニック選択を!

フィナステリド(プロペシア)でED(勃起障害)が起こる確率は1%前後で非常に稀と言われています。

また、いずれも症状は軽度かつ一過性であり、服用中止でほとんどのEDが改善されます。

一方で、稀に服用中止してもEDが続く場合があります。

しかし、これは個人の体質や症状に合わせてフィナステリドを使い分けることで回避しやすくなると言われています。

また、EDとの併用も可能ですが、ミノキシジルも服用している場合は注意が必要です。

フィナステリドの服用中に万が一EDが発生した場合、症状を最低限に回避するために重要なとなるのが、医師の適切な指示の下での対策です。

フィナステリドを減量すべきか、中断すべきか、ED治療薬を飲むべきか、などの判断を個人が独断で行うのは難しいケースが多いです。

最近のクリニックではオンライン診療やチャットでいつでも医師や専門家に相談できる先が増えてきました。

EDの発生リスクや、EDを長引かせるリスクを最小限に抑えるためにも、自分が通いやすいクリニックを選ぶことをお勧めします。

ヘアテクトなら、24時間以内に専門家が質問にすぐに回答いたします

ヘアテクトでは、薄毛の専門家が24時間薄毛の質問や相談を受け付けております。

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薄毛やAGAに関する記事を調べれば調べるほど、「どういうことなのか、何が正しいのかよくわからなくなってきた」という声もよく耳にしますので、ぜひ一度公式LINEにて専門家に質問してみてはいかがでしょうか?

天野 方一 先生

ヘアテクト 顧問医師

日本抗加齢医学会専門医

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

※本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。

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