フィナステリドは半分に割って使える?フィナステリド半錠(0.5mg)のリスクを解説
「できるだけ節約するため、薬を半分に割って飲むのはOK?」「副作用が怖いので、少量から始めたい…」 治療前にこういった相談を多く頂きますが、実は薬を割って飲むと逆に効果低下や副作用のリスクがあることをご存知でしょうか?本記事では、フィナステリドを分割した場合のリスクと、できるだけ価格を抑えて安全に治療するためのポイントをご紹介します。
目次
■ 本記事のサマリ
- フィナステリドを割るのは、
お金の無駄や健康被害のリスク - フィナステリドの副作用リスクは、
1mgでも稀かつ、軽度で、一過性 - 安く治療したいなら、
ジェネリックかクリニックの海外製品を推奨 - 薬の飲み方は変える前に医師に相談
フィナステリドを割って使うのは
お金の無駄や健康被害のリスク
結論からお伝えすると、基本的にはフィナステリドを半分に割って使うのはお勧めできません。
フィナステリドは一般的に1錠丸ごと服用を想定して製造されています。
割って使用する場合の安全性は、製造元で検証されていません。
更に、フィナステリドは、皮膚から誤って成分が吸収されないよう、薄い膜でコーティングされています。
これを割ると、製造品によっては下記のようなリスクが発生する可能性があります。
実は、フィナステリドの副作用リスクは
1mgでも稀かつ、軽度で、一過性
「それでも副作用が心配だから薬を減らしたい」という患者様もいると思います。
しかし前述の通り、割って使用するのは、逆に安全性や効果が担保されておらずお勧めできません。
効果と安全性の両方を担保したい場合は、1mgの服用を基本的に推奨します。
実は、フィナステリドは1mgでも個々の症状ごとの発生頻度は1%程度といわれています。
これは、一般的な風邪薬と同等程度です。
<発生する可能性がある副作用例>
- 性機能減少、抑うつ、肝機能障害など
過去の複数の研究を参照すると、軽度なかゆみなども含め、約5-6%程度の方が副作用を経験しているようです。
しかし、いずれも副作用は軽度で一過性(治療中断などで回復する)であることが示されています。
実際の治療実績でも
服用中止で副作用の全例が改善
また、実際の治療実績でも同様の傾向が見られています。
例えば、へアテクトで治療された2,452人分の患者様アンケートでは、
副作用を訴えた方85人(3.5%)中、91%はそのまま服用を継続していた
と回答しています。
このことからも、副作用の約90%は服用中止の必要がない軽度な症状、または服用継続中に消失していることが推察されます。
更に、服用中止するほどの副作用症状が出た方は7名(0.3%)ですが、その後服用中止により全員が副作用が改善したと回答されました。
それでも副作用が心配、という方は、発生頻度だけ考えると0.2mgの方がやや発生しにくいと言われています。
しかし、その分やや効果も下がる可能性が臨床研究で示されています。
このため、総合的に考えると、フィナステリド1mgの利用が一番安全に効果も期待できるといえるでしょう。
安く治療したいならジェネリックか
クリニックの海外製品を推奨
できるだけ安く治療したい場合も、半錠にすると効果が出にくくなり、結局お金の無駄になる可能性があるためお勧めできません。
価格を抑えて治療するなら、
- ジェネリック医薬品
- クリニックの海外製の医薬品
などの選択をお勧めします。
なお、海外製の医薬品を使用する際には必ず個人輸入ではなく「クリニックが提供するもの」を選んでください。
クリニックが提供する海外製品は、そのクリニックの医師や専門家が成分や製造過程をチェックし、安全性を担保して提供しています。
クリニックによっては薬の成分調査結果を公表しているところもあるため、病院選びの参考にすると良いでしょう。
一方で、個人輸入の場合、個人では安全性を担保することが難しく、使ってみたら効果が出なかったり、逆に健康被害が出るリスクが高いといわれるため、お勧めできません。
安く、安全に、効果のある治療は
医師に気軽に相談
処方された薬を独断で半錠にするのは、効果・安全性の両面からお勧めできません。
フィナステリドは1mgでも副作用は稀かつ軽度で一過性のため、比較的安全に治療頂けるお薬といえます。
価格を抑えて治療したい場合は、ジェネリック医薬品やクリニックの海外製品を選択ください。
しかし、自分に一番合った薬や治療法を選ぶのは難しいケースも多いため、安全性や価格に不安がある場合は、医師や専門家に相談してみることをお勧めします。
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天野 方一 先生
ヘアテクト 顧問医師
日本抗加齢医学会専門医
埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。
- 本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。
- 本記事の内容は公開日時点の情報となります。 情報などは更新されていることもありますので、最新情報を確かめていただくようお願いいたします。