AGA治療薬の個人輸入は危険!クリニックでの処方が薄毛改善に効果的

「AGA治療薬の個人輸入は具体的にどのような危険性があるの?」「クリニックに行かないとAGA治療は受けられないの?」と疑問を感じている方に向けて、この記事では個人輸入にひそむ5つのリスクや、自宅にいながら安全なAGA治療を受ける方法について解説しています。

目次

「AGA治療薬の個人輸入が危険って本当なの?」
「なぜ個人輸入はリスクがあるといわれているの?」

個人輸入はネットショッピングをする要領で誰でも簡単にできるため、利用を考えている方も多いでしょう。しかし、個人輸入には多くの危険性やリスクがあるため一切おすすめできません。

今回は、AGA治療薬を個人輸入することで起こる5つのリスクやデメリットについて解説します。
クリニックに足を運ばず正規品の薬を使って治療する方法も紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

■ 本記事のサマリ

  • 個人輸入は治療費や受診の手間が掛からない
  • しかし、有効成分が入っていない・違う成分が入っているケースが多くあり得る
  • また、自分に合った適切な使い方が分からず、効果が出にくいパターンもある
  • そのため、結果的に治療総額がかさんだり健康被害が起きるリスクが高い
  • 受診の手間や周囲の目が気になる場合はオンラインクリニックも選択肢の一つ

そもそもAGA治療薬の個人輸入とは

個人輸入といわれてもあまりピンと来ない方もいるかと思います。まずは簡単に個人輸入とはどのようなものなのかについて見ていきましょう。

国外から医薬品を個人で購入すること

個人輸入とは、個人で使用することを目的として海外で販売されている医薬品を購入することです。
なんとなく難しそうなイメージをもつかもしれませんが、個人輸入の代行業者を使えば欲しい薬をカートに入れて支払いをするだけで簡単に購入できます。

このため、ほとんどの方は代行業者を利用しているのではないでしょうか。
代行業者のホームページはすべて日本語で書かれているため、国内でネットショッピングをするときと同じ感覚で利用できます。

個人輸入できる薬はAGA治療薬に限らず、ED治療薬や育毛シャンプー、鼻炎薬やダイエット薬などさまざまです。
日本では販売されていないサプリメントも多く扱われています。

個人輸入が可能なAGA治療薬

個人輸入できる代表的なAGA治療薬として、次のものがあります。

  • ミノキシジル
  • フィナステリド
  • デュタステリド

ミノキシジルには、外用薬と内服薬の2種類があります。外用薬はドラッグストアでも購入できますが、ミノタブとも呼ばれる内服薬はクリニックを受診しなければ本来は手に入りません。

プロペシアで知られるフィナステリド、ザガーロで知られるデュタステリドも個人輸入が可能です。最近では、ザガーロと同じ成分を使っているアボルブカプセルを扱っているところもよく見かけます。

日本では、ミノキシジルの外用薬以外は医師の処方箋がないと手に入りませんが、個人輸入ではいとも簡単に購入できてしまうのが現状です。

AGA治療薬を個人輸入してしまう理由

クリニックに行けば自分に合ったAGA治療薬を処方してもらえます。

医師の診察を受けてから薬を使ったほうが適切な治療を行なえるにもかかわらず、なぜ個人輸入をする方がいるのでしょうか。

低価格で入手できる

個人輸入をする一番の理由は、価格が安いからでしょう。
下の図を見てもらうとわかるとおり、クリニックで処方してもらうときと比べて個人輸入では半額以下で済むこともあるのです。

AGA治療薬の相場

これだけ価格に差があると、個人輸入に魅力を感じてしまう方がいても不思議ではありません。

誰にも知られずに入手できる

個人輸入なら、誰かに会うことなくAGA治療薬を手に入れられます。クリニックに足を運ぶ恥ずかしさ、通院しているのを誰かに見られるのではという不安がありません。

通院に抵抗がある方にとって、治療薬が郵送されるのを待つだけで済む個人輸入はとても魅力的なものなのです。郵便局留めを利用すれば、個人輸入をしていることがご家族の方にバレる心配もありません。

クリニックに行く面倒がない

個人輸入を行えばスマートフォンやパソコンから申し込むだけで手元に薬が届きます。わずか数分しかかからないため、クリニックに行くのが面倒だと感じている方でも負担なく購入できるでしょう。

クリニックに行くとなると、行って帰ってくるまでに1時間以上かかることもあります。個人輸入の場合は購入してから自宅に届くまでに1~2週間程度はかかるものの、購入そのものにかかる時間がごくわずかです。

国内では入手できない治療薬が購入できる

ミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドの内服薬は医師に処方してもらわなければ通常は手に入りません。

薬局やドラッグストアでは市販されていないため、クリニックを受診するしか手に入れる方法がないのです。

しかし、個人輸入ではこれらの薬でも処方箋なしで購入できます。クリニックを受診することなく欲しいと思っている薬を簡単に購入できるのは、人によっては魅力に感じるでしょう。

個人輸入は健康被害や余計なコストがかかる危険が

一見すると個人輸入には「時間をかけずにAGA治療薬を手に入れられる」、「費用を節約できる」といったメリットがあるように思えます。
たしかに便利な面もあるかもしれませんが、個人輸入にはそういったメリットを覆す大きなリスクがあるのです。場合によっては命に関わることもあるため、個人輸入は行うべきではありません。

偽造品を購入する可能性がある

AGA治療薬ではなくED治療薬に関するデータですが、驚くことに個人輸入した薬のうち40%は偽造品だったというデータがあります*。

調査会社がED治療薬をネットで購入して成分を化学的に分析したところ、40%の商品で「有効成分がまったく入っていない」「違う成分が含まれている」という結果が出たのです。なかには不純物が含まれているものもありました。

偽造品を服用しても効果はもちろんありません。
それどころかほかの成分や不純物が入っている影響で健康被害が出る恐れもあります。

これは、ED治療薬だけでなく個人輸入した薬すべてにいえることです。

*1 ファイザー株式会社, バイエル株式会社, 日本新薬株式会社, 日本イーライリリー株式会社『インターネットで入手したED治療薬の約4割が偽造品

薄毛の症状に最適な治療薬が選べない

個人輸入を行う場合、誰かが体質をチェックしてくれたり適切な薬を選んでくれたりすることはありません。すべて自己判断によって購入する必要があります。

クリニックでは患者さんの症状や健康状態、希望する治療方法や要望に合わせてAGA治療薬を選んでいくのが基本です。

個人輸入では自分に合った最適な治療薬を選ぶことができないため、効果があまり望めない薬を選んでしまう可能性があります。

また、通常は治療に使われていないような高容量の薬も売られていることから、思わぬ副作用を起こす危険性もあるでしょう。

正しい服用ができない

個人輸入した薬の説明書はすべて外国語で書かれています。
日本語で書かれているものはありません。

英語ならまだ読める方もいるかもしれませんが、イタリア語やアラビア語など多くの方がまったく読解できない言語で書かれているものも多くあります。

説明書を理解できないため、正しい服用をするのは困難です。

医師による説明も受けられませんので、間違った服用を続けてしまう方が多くいます。

副作用への対処ができない

個人輸入の薬は、そもそもなんの成分が入っているかわからないものが多くあります。

副作用が起きて医療機関を受診したとしても原因を突き止めるのが難しく、適切な対応が遅れてしまうことも考えられるでしょう。

副作用なんてそう起こるものではないと思われる方もいるかもしれません。しかし、海外では思わず目を背けたくなるような衛生状態の悪い環境で薬を製造している工場もあります。

日本のような厳しい基準が設けられていない環境で作られている場合もあるため、クリニックで処方してもらうAGA治療薬と比べると、大きな副作用が起こる可能性が非常に高いのです。

健康被害がすべて自己責任

個人輸入した薬で大きな副作用が起きても、なんの補償も受けられません。治療費はすべて自費となります。

医薬品を使って入院が必要になるほどの副作用が出た場合、通常であれば医薬品副作用被害救済制度というものを使うことが可能です。
医療費の補助や障害年金、遺族年金を受けられるといった給付が用意されています。

しかし、これは日本で購入できる市販薬や処方薬を正しい方法で服用したにもかかわらず副作用が起きた場合にしか適用されません。

そのため、個人輸入の薬で健康被害が出たとしてもすべて自己責任です。

結果的に多額の医療費がかかり、節約するどころか薄毛の治療もできず出費が何倍にも膨れ上がるケースが大いにあり得るのです。

効果的かつ安全に治療するならAGAクリニックで

AGA治療薬を個人輸入すると、偽造品が送られてきたり副作用が起きても迅速な対応をしてもらえなかったりなどのリスクがあります。

安全で確実にAGA治療を行うためにも、個人輸入は使わずクリニックを受診するようにしてください。

確実に正規品を処方してもらえる

クリニックで処方されるAGA治療薬は、基本的に100%正規品です。成分が入っていなかったり不純物が混入していたりすることはまずありません。

有効成分が規定量だけ入っているものを確実に処方してもらえることから、「正しく服用しても効果が出ない」というリスクを大きく下げることができます。

節約のために個人輸入のAGA治療薬を購入しても結果としてお金をドブに捨てることになるケースがあるため、治療薬はクリニックで処方してもらうのが一番です。

症状に合わせて処方してもらえる

AGA治療薬にはミノキシジルやフィナステリド、デュタステリドなどがあります。

どの薬を使うべきなのか、1錠あたりどれくらいの成分が入っているものが適しているのかなどは医師しか判断ができません。時には、複数の薬を組み合わせて治療を行うこともあります。

クリニックを受診すれば、どのような治療を行うのが患者さんにとって最適なのかを判断してもらえるため、最短ルートでのAGA治療が可能です。患者さんも「医師が自分の症状に合わせて選んでくれたものだから」という安心感をもって治療を続けられます。

効果的で安全に正しく服用ができる

クリニックで処方してもらうAGA治療薬は、当たり前ですがすべて説明が日本語です。

医師からも服用方法について説明があるため、間違った使い方をする心配もありません。

その人に合った薬を適切な用法用量で処方してもらえることから、安全に正しくAGA治療薬を行なえます。

もし飲み忘れたり飲んでいて気になることがあったりしても、処方医にすぐ相談できるので安心です。

副作用が起こった際に適切な対応ができる

万が一なにか気になる副作用が起こったとしても、処方医に相談すればどう対応すべきかすぐにアドバイスを貰えます。

一般的な副作用であればそのまま服用を継続して大丈夫なこともありますし、体に合っていない様子があれば治療薬が変更になることもあるでしょう。

適切な対応をすぐに取ってもらえるため、安心して治療を継続できます。

そもそも、適切な用法用量で処方してもらえるので副作用が起こるリスクも個人輸入の薬のように高くありません。

健康被害が出た際の救済制度が受けられる

正しい方法でAGA治療薬を使用していれば、入院が必要なレベルの大きな副作用が起きたとしても、副作用被害救済制度の対象となります。

この制度の対象になれば、医療費の保障や医療手当、障害年金の支給などを受けることが可能です。

大きな副作用が起こらないのが一番よいのですが、万が一の場合でも補償が用意されているので安心でしょう。

オンライン診療ならAGA治療薬の処方も便利

AGAの治療はクリニックに足を運ばないと受けられないと思っていませんか?

実はオンライン診療が可能なクリニックを利用すれば、自宅にいながらAGAの診察を受けられます。

通院する必要がないので、誰かに見られる心配は一切ありません。時間がなく忙しい方でも気軽に治療を受けられるでしょう。

処方された薬は自宅まで郵送されるため、診察から薬の受け取りまで家にいながら完結できます。
もちろん薬はAGA治療薬とはわからないよう配慮して郵送してくれるクリニックもあるため、家族にも秘密にしておきたい方でも安心です。

個人輸入は危険!薄毛治療はAGAクリニックへ

個人輸入のAGA治療薬には、費用が節約できたり誰にも見られず治療できたりなどのメリットがあるように思えます。しかし実際は、届いた薬に有効成分がまったく含まれていなかったり、自分に合わない薬を購入することで副作用が起きやすくなったりなど多くのデメリットがあるものです。

これまでに個人輸入の薬が原因で起こった健康被害は数え切れないほど報告されています。安全に確実にAGA治療を行うためにも、クリニックを受診するようにしてください。

受診が面倒だと感じる方、足を運ぶのに抵抗がある方はオンライン診療を行っているクリニックの活用を検討してみるとよいでしょう。

天野 方一 先生

ヘアテクト 顧問医師

日本抗加齢医学会専門医

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

※本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。

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