フィナステリド(プロペシア)に発毛効果はない?実際のフィナステリドの効果や、塗り薬と飲み薬の違いについて医師が解説

実は、フィナステリド(プロペシア)は「発毛」効果ではなく、「薄毛の進行を抑える」薬ということをご存知でしょうか。しかし、AGA治療においてはこの「薄毛の進行を抑える」効果が発毛促進のために非常に重要な役割を果たします。本記事では、フィナステリドの効果と、塗り薬/飲み薬の違いについて解説していきます。

目次

■ 本記事のサマリ

  • フィナステリド(プロペシア)は
    薄毛の進行を抑えて、発毛を助ける
  • 発毛効果を狙うなら
    ミノキシジル追加が推奨
  • 高い効果を狙うなら
    塗り薬より飲み薬

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フィナステリド(プロペシア)は薄毛(AGA)に効果アリ?服用期間ごとの効果や途中で止めた場合まで徹底解説!

フィナステリド(プロペシア)は
薄毛の進行を抑え、発毛を助ける

フィナステリド(プロペシア)は、抜け毛を減らし、薄毛の進行を止める効果を持ちます。

直接発毛を促す効果というよりも、髪が抜けなくなり、しっかり健康に育つことで発毛効果が実感できるお薬です。

この効果は、フィナステリドがAGAの原因を直接抑える作用を持つことで発揮されます。

AGAは、特定の男性ホルモン(DHT;ジヒドロテストステロン)が原因となって抜け毛が増える、進行性の薄毛疾患です。

フィナステリドは、AGAの原因となるDHT産生のために必要な酵素(5αリダクターゼ)を直接抑える効果を持ちます。

これにより、フィナステリドは、抜け毛を減らし、これ以上髪の毛が減らなくなる効果を示します。

直接的にAGAの原因に効果を示せるからこそ、フィナステリドは複数の研究で約90%以上のAGAに効果を示しているなど、高い効果を発揮できるのです。

なお、このようにAGAの原因に直接効果を示すことができる、国内で認証された薬は現時点でフィナステリドとデュタステリドのみです。

発毛効果を狙うなら
ミノキシジル追加が推奨

より高い発毛効果を期待する場合は、フィナステリドに加え、ミノキシジルの併用をお勧めします。

現在、国内でAGAの定番薬として良く使われる薬には大きく2種類あります。

1つ目は、前述の通り「抜け毛を止める」効果を持つフィナステリドやデュタステリドです。

2つ目は、血行促進などで「髪の成長を促す」効果を持つミノキシジルです。

ここで重要なのが「髪を生やしたいからミノキシジルだけで良い」わけではないという点に注意しておきましょう。

一般的には、これら2種類の薬は併用されることが多いです。

そもそも、AGAは進行性の薄毛です。
治療せずに放置することで、AGAは加速度的に薄毛が進行します。

研究によっては、5年で約1/4も毛髪量が失われたと報告されているものもあるほどです。

そのため、まずは髪の毛をこれ以上減らさないようにフィナステリドで薄毛の進行を止めた後、ミノキシジルで積極的に髪の毛を生やす、という、それぞれの薬の効果を生かした併用療法がスタンダードになっているのです。

なお、実際の治療実績でも併用した方が高い効果が期待できることが示されています。

下記は、へアテクトで治療された患者様3,758名へのアンケート調査の結果のご紹介です。

発毛を促進させる"ミノキシジル2.5mg単剤"での治療と"ミノキシジル2.5mg+フィナステリド1.3mg併用"の患者様を比較したところ、下記のような結果になりました。

  • ミノキシジル2.5mg単剤85%に効果あり(うち増毛実感率:30%
  • ミノキシジル+フィナステリド併用93%に効果あり(うち増毛実感率:34%

この結果から、効果実感率、増毛実感率共に併用群の方が高いことが予想されます。

このことを踏まえると、やはりフィナステリドの抜け毛を抑える毛量維持効果は、AGA治療に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

高い効果を狙うなら
塗り薬より飲み薬

なお、フィナステリドは飲み薬と塗り薬がありますが、高い効果を期待するのであれば飲み薬をお勧めします。

その理由として、

  • 現時点では、飲み薬のフィナステリドだけ、国にその効果と安全性を認められている
  • 飲み薬のフィナステリドは国内でも複数の論文でその効果が示されている
  • 一般に飲み薬の方が薬の効果が伝わりやすい

などが挙げられます。

塗り薬のフィナステリドは、海外では一定の効果があると研究で示されています。

例えばタイの研究チームの発表した論文では、フィナステリド0.25%とミノキシジル3%を併用した塗り薬で約半年治療したところ、患者の約90%に改善が見られたと報告されています。

*Suchonwanit P, et al. A randomized, double-blind controlled study of the efficacy and safety of topical solution of 0.25% finasteride admixed with 3% minoxidil vs. 3% minoxidil solution in the treatment of male androgenetic alopecia. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2018;32(12):2257–2263.

一方で、飲み薬のフィナステリドは、国内で、かつ、複数の研究でその効果が示されています。

このことからも、塗り薬のフィナステリドでも一定の効果が期待できる可能性はありますが、できるだけ高い効果を期待するのであれば、多くの研究で効果が認められる飲み薬を選択することをお勧めします。

塗り薬の利点としては、一般的に効果が緩やかになりやすい分、全身性の副作用は出にくいと言われています。
一方で、かゆみや肌の炎症といった皮膚に副作用が現れやすいです。

もし、効果よりも副作用がどうしても心配、と言う方は塗り薬から始めてみるのも一つでしょう。

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天野 方一 先生

ヘアテクト 顧問医師

日本抗加齢医学会専門医

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

※本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。

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