薄毛対策に効果的な7つの方法!抜け毛の原因となる習慣とは?

「薄毛が気になるけど対策方法がわからない」という方に向けて、この記事では対策方法を7つご紹介しています。もっとも確実な対策方法や自宅で簡単にできる方法までご紹介しているので参考にしてみてください。

目次

「抜け毛が気になるけど、薄毛対策はどうすればいいの?」
「どんな薄毛対策が効果的なの?」

とお悩みではありませんか?お風呂あがりや散髪の後など、薄毛が気になることが多いという方も少なくないはずです。しかし薄毛や抜け毛を気にしていても、正しい薄毛対策を行えている方はあまり多くありません。

正しい対策ができなければ、薄毛はどんどん進行していきます。そこで今回は、みなさんに知っておいてほしい効果的な7つの対策方法をご紹介します。

■ 本記事のサマリ

  • 薄毛の原因として最も可能性が高いのはAGA
  • AGAの対策として確実な効果が期待できるのはクリニックでの治療のみ
  • 生活習慣や頭皮環境の改善は、あくまでクリニックでの治療補助としての薄毛対策
  • クリニックでの治療は症状が進むと効果が薄くなるため、早期に開始することが推奨されている

そもそも薄毛とはどんな状態?

薄毛とは、言葉どおり髪の毛が薄くなっている状態です。とはいえ、症状があまり進んでいない初期の段階では、自己判断で薄毛かどうかを見極めるのは簡単ではありません。

ところで、動物に換毛期があるように、人間にも髪の毛が抜けやすい時期があるのをご存知でしょうか。抜けやすい時期としてよく知られているのが秋です。

健康な方でも1日50〜100本は髪の毛が抜けているのですが、8月から11月ごろにかけては抜け毛の本数が倍以上になることがあります。この季節に抜け毛が増えたと感じる場合は、心配がいらないケースもあるでしょう。

ただし、生え際や頭頂部に集中して抜け毛が見られる場合は、AGA(男性型脱毛症)の可能性があります。AGAは男性が薄毛になる原因の約9割を占めており、生え際や頭頂部から薄毛が進行しやすいことが特徴です。

今から始められる薄毛対策7つ

薄毛が気になってきたら、早めに薄毛対策を始めましょう。放っておいても薄毛が勝手に改善することは残念ながらありません。

対策が遅れると治療効果が出づらくなることもあるので注意してください。ここでは、薄毛が気になり始めたときに行いたい7つの対策方法をご紹介します。

薄毛対策①食生活の改善

薄毛対策のために食生活の改善を行うことはとても大切です。髪の毛や皮膚は、私たちが食べたものから作られているため、食べるもののバランスが乱れたり質が低下したりすると、薄毛の進行にも関わると考えられます。

髪の毛の99%はケラチンというたんぱく質で構成されているため、特にたんぱく質の摂取が大切です。

しかし、特定の食品を摂ることで薄毛が劇的に改善されることはありません。「健康な髪の毛が生えやすい環境を整えること」を目的に栄養バランスの取れた食事を取ることを意識し、食生活を改善していきましょう。

薄毛対策②正しいヘアケア

間違ったヘアケアは、薄毛を引き起こすことがあります。たとえば頭皮の皮脂をきちんと取り除けていない状態が続くと、雑菌が繁殖して脂漏性皮膚炎を引き起こすことがあるのはご存知の方も多いでしょう。

脂漏性皮膚炎をそのままにしておくと、抜け毛が増えてしまう可能性があります。シャンプーが不十分であることはもちろん、洗いすぎも頭皮が乾燥してバリア機能の低下につながるため、適切なヘアケアを行うことが大切です。

シャンプー後に頭皮がベタついているようでしたら洗浄不足、乾燥している場合は洗浄力が強すぎる可能性があります。ベタつかず、乾燥もしないシャンプーをまずは探してみてください。
一般的にはアミノ酸系シャンプーが低刺激で良いと言われています。成分にココイルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸などを含んでいるのが特徴のシャンプーです。

また、十分に髪の毛を乾かさず寝てしまうと、雑菌が繁殖しやすくなるためドライヤーで十分に乾かすことも大切です。

薄毛対策③ストレスを溜めない

ストレスは、薄毛と密接な関係があります。ストレスをまったく感じないようにするのは難しいかもしれませんが、発散するのは意外と簡単です。

1日15分程度でよいので、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を週に2〜3日ほど行う、ゆっくり湯船に浸かる、好きな音楽を聞くなど、自分に合ったストレス発散方法を取り入れるようにしましょう。

薄毛対策④生活習慣を見直す

運動不足や睡眠不足、飲酒や喫煙を行う習慣は髪の毛に栄養を届ける上でよいものではありません。

特に喫煙などは、血管が収縮し体内に栄養素が運ばれにくくなるため、髪の毛に栄養が行き届かなくなり、薄毛を進行させる要因の一つになる可能性が高いです。
一方で、運動は体中の血流をよくする効果があるため、髪の毛に栄養を行き渡りやすくします。

また、髪の毛の成長に必要な成長ホルモンの分泌量を増やすために、質の高い睡眠を取ることも大切です。逆に、過度な飲酒は食生活のバランスを崩す原因となるため、適量に留める方が良いでしょう。

髪の毛の健康を損なう生活をしていないか、今一度見直してみましょう。

薄毛対策⑤頭皮マッサージ

頭皮の血流をよくするために、マッサージを行うのも効果的です。マッサージを行うだけで薄毛を完全に復活させるのは難しいですが、健康的な髪の毛が生えやすい環境を整えることができます。

市販の発毛剤の主成分であるミノキシジルにも、頭皮の血行をよくする働きがあるのは有名です。では、どのように頭皮マッサージを行えばよいか、方法を見ていきましょう。

頭皮の筋肉をもみほぐす

頭皮には前頭筋と側頭筋、後頭筋と3つの大きな筋肉があります。まずはこれらの筋肉をほぐしていきましょう。

5本の指でおでこから頭頂部にかけてある前頭筋をほぐしたら、次に両耳の上あたりにある側頭筋をマッサージしていきます。最後に後頭部にある後頭筋をほぐします。
頭皮全体を動かすようにゆっくりと優しく、指の腹を使ってしっかりマッサージしてください。

朝と晩の2回、1回に5分程度の頻度で続けてみてください。

マッサージしながらツボにも刺激を与える

頭皮には、頭頂部やこめかみに「百会(ひゃくえ)」や「通天(つうてん)」などと呼ばれる、血流をよくするのに効果的なツボがいくつか存在します。マッサージを行う際は、これらのツボを刺激するように意識すると効果的です。

「痛気持ちいい」くらいの力でツボを5〜10秒押すようにしてください。これを何度か行うと効果が高まります。

薄毛対策⑥市販の育毛剤

育毛剤とは、髪の毛が健康に育ちやすい土台を作るのに役立つアイテムです。よい土がなければおいしい野菜が育たないのと同じで、髪の毛も土台である頭皮が健康でなければしっかり生えてきません。

育毛剤は発毛剤の主成分であるミノキシジルと比べると髪の毛を生やす効果は劣るため、あくまで発毛を促す治療薬の補助的な役割になりますが、カルプロニウム塩化物やt-フラバノンなどの成分は「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」において推奨度C1(行ってもよい)とされています。

薄毛対策⑦クリニックでのAGA治療

もし薄毛の原因がAGAの場合、薄毛対策にもっとも確実な効果があるのは、クリニックで行うAGA治療です。AGA(男性型脱毛症)は男性が薄毛になる原因の約9割を占めており、ジヒドロテストステロン(DHT)の働きによって進行することがわかっています。

クリニックでのAGA治療では、医療用医薬品を用いて、AGAの原因となるDHTの産生を抑えたり、毛母細胞の分裂を促進することで薄毛を改善していきます。頭皮マッサージや生活習慣の改善などの間接的な対策とは違い、直接的に薄毛の原因を改善するほか、その効果もしっかりと認められているため、時間やお金を無駄にすることなく薄毛対策を行うことが可能です。

薄毛対策・改善に直接的な効果があるのはAGA治療

ここまで7つの薄毛対策をご紹介してきましたが、薄毛の原因がAGAの場合、確実な効果が期待できるのはクリニックで行うAGA治療のみと考えていただいて構いません。

残念ながら、AGAの治療においては、これまで説明してきた①~⑥の間接的な対策では不十分な場合が多いです。始めはすぐできる対策で対処していたとしても、最終的にクリニックでのAGA治療を開始される方が少なくありません。
どんなに食生活を改善しても、しっかりと毎日頭皮マッサージを行ってもAGAの根本的な解決にはならないのです。

もしかして自分の薄毛の原因はAGAかも?と思った場合は、クリニックでの治療を第一選択肢の一つとして考えてみることをお勧めします。

また、重要なポイントとして、AGA治療は一般的に症状が早期の方が効果が高くなると言われています。
その理由の一つに、薄毛を放置すると、やがて毛母細胞の寿命がきて、治療をしても髪の毛が生えて来なくなってしまう点が挙げられます。そうなる前に、薄毛が気になり始めたら早い段階でAGA治療を始めることが大切です。

AGAのセルフチェック診断|抜け毛が気になるときのチェック項目

抜け毛が気になる場合は、AGAの可能性があるか、簡単にセルフチェックを行ってみましょう。

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  • 髪の毛が以前よりも細くなってきた
  • 朝起きたとき、枕元に抜け毛がたくさん落ちている
  • 生え際の後退が気になる
  • 頭頂部のボリュームが減ってきた気がする
  • 頭皮のベタつきや乾燥などが気になる

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上記にあてはまるものが多いほど、AGAの可能性が高いと考えられます。また、このほかに生え際がどれくらい後退しているかでAGAの可能性を判断することもできます。

図のように、耳の穴と頭頂部を結ぶ線の前方2cmを超えて生え際の薄毛が進行している場合は、AGAの可能性が高いと判断できます。

2cmではなく3cmを基準とする場合もありますので、超えていたからといって100%AGA薄毛とは断言できません。
早めに適切な薄毛対策を進めるためにも、2cmを超えているかどうかに限らず、上記チェック項目で当てはまる項目が多い場合は早めにクリニックを受診し、医師等の専門家に確認してもらうことをお勧めします。

男性が薄毛になる主な5つの原因

男性が薄毛になるのは、男性ホルモンによる影響がほとんどだといわれています。しかし、そのほかにもさまざまな要因も関係しているため、薄毛になりやすいリスクは一つずつ潰しておくことが大切です。

薄毛の原因①男性ホルモンの影響

薄毛が気になってきたら、まずは男性ホルモンの影響を疑いましょう。薄毛の原因の大部分を占めるAGAは、男性ホルモンの一つであるジヒドロテストステロン(DHT)が髪の毛の成長を抑制することで起こるものです。

また、薄毛のなりやすさは遺伝することも明らかになっています。薄毛や男性ホルモンと関係のある遺伝子は、女性からしか受け継ぐことのできないX染色体上に存在するため、母方の祖父や曾祖父が薄毛の場合は自分も薄毛になりやすいと考えられるでしょう。

薄毛の原因②頭皮環境の悪化

頭皮の血行が悪くなったり湿疹ができたりすると健康な髪の毛が育ちにくくなります。もちろん、直接の原因はほとんどが男性ホルモンの影響によるものなので、頭皮環境が薄毛の発生に大きく影響することはありません。

とはいえ、頭皮環境が悪いとせっかく生えてきた髪の毛が抜けやすくなるので注意しましょう。

薄毛の原因③食生活の乱れ

食生活も薄毛の直接的な原因になることはありません。しかし、髪の毛の大部分を占めるケラチンを作るのに必要なたんぱく質、成長に必要な亜鉛やビタミンA、ビタミンB群などは髪の毛の健康を保つうえで欠かせない栄養素です。

これらの栄養素は次の食品に含まれているので、積極的に摂るように心がけましょう。

  • たんぱく質:肉、魚、卵、大豆
  • 亜鉛:ナッツ類、納豆、いわし
  • ビタミンA:にんじん、かぼちゃ
  • ビタミンB群:あさり、ししゃも、まいたけ

薄毛の原因④ストレス

ストレスを日頃から感じている方ほど、髪の毛が細くなったり本数が少なくなったりすることが明らかです。

ストレスがたまると分泌されるコルチゾールというホルモンが多い方は、後頭部の髪の毛が細くなりやすい傾向にあると言われています。

薄毛の原因⑤外的刺激

紫外線は、髪の毛を酸化させて枝毛や切れ毛を増やす原因です。パーマ液や刺激の強いシャンプーなどは、頭皮にダメージを与えて髪の毛の成長を阻害することがあります。

また整髪料は、しっかり落とさないと頭皮トラブルを引き起こす原因となりうるものです。頭皮や髪の毛に刺激を与えるようなことはできるだけ避け、髪の毛の成長を妨害しないように気をつけましょう。

薄毛対策にまつわるQ&A

最後に、薄毛対策についてよく聞かれる質問にお答えしていきます。薄毛対策について間違った知識をもっている方も少なくありません。

ここで正しい知識をアップデートしておくことで、効果のない対策に時間とお金を使わないように気をつけましょう。

薄毛隠しスプレーやスタイリング剤は頭皮によくない?

薄毛隠しスプレーやスタイリング剤が薄毛を進行させたり、抜け毛を増やしたりすることはありません。

ただし、しっかり洗い流さないと頭皮にかゆみや湿疹などのトラブルを起こしてしまうことはあるでしょう。使うこと自体は悪くありませんが、洗い残しには注意してください。

漢方やサプリは薄毛対策に効果的?

漢方薬やサプリは、AGA(男性型脱毛症)対策によいという医学的な根拠がありません。男性の薄毛の原因の多くを占めるAGAはジヒドロテストステロンという男性ホルモンの働きで発症しますが、漢方薬でこのジヒドロテストステロンを抑える効果が証明されているものは今のところないのです。

またサプリメントは、普段の生活で不足しがちな栄養素を補うためにはとても便利なものです。しかし、あくまで分類上は食品と同じため、劇的な変化は見込めません。

詳細はこちらの記事でご紹介しています
AGAに育毛サプリメントは効果的?薄毛の改善が期待できる有効成分

薄毛対策は何歳から始めるべき?

薄毛が気になり始めたときが対策の始め時です。とくに何歳から始めるべきだという指標は決まっていません。

早い方だと20代から薄毛が始まります。若いうちに発症した方はその分毛母細胞の寿命が早く来てしまい、30代、40代になると治療効果が出づらくなる可能性も高いため、早めの治療がおすすめです。

また、その際は、手遅れになることを避けるためにも効果が不明瞭なものを試すのではなく、確実な治療が行えるクリニックを受診することをお勧めします。

詳細はこちらの記事でご紹介しています
20代でもAGA(男性型脱毛症)は発症する?薄毛治療や対策を解説

薄毛(AGA)治療は保険が適用される?

薄毛の治療は自費診療のため、保険が適用されません。そのため、診察料から薬代、処置代まですべて自費となります。

クリニックが独自にそれぞれ料金を設定しているので、事前に確認したうえで受診すると安心です。

女性の薄毛対策はどうすればよい?

ミノキシジルの外用薬やメソセラピー、植毛などが代表的な治療です。女性が薄毛になる原因としては、加齢による相対的な男性ホルモンの増加や自律神経の乱れ、遺伝などさまざまな原因が考えられています。

食事の見直しや生活習慣の改善など、心がけることは男性と同じです。しかし、原因に応じた治療が必要になるため、クリニックを受診して自分に合った治療を受けるようにしましょう。

筋トレが薄毛の原因になるの?

筋トレを行っても薄毛が進行することはありません。薄毛の原因となる男性ホルモンが筋トレで増えるのではと思われることがありますが、筋トレで男性ホルモンが増えたとしても薄毛には直結しないので安心してください。

男性ホルモンが増えても、それは薄毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)ではなく、テストステロンと呼ばれるホルモンで、テストステロンからDHTを作るのに必要な5αリダクターゼ(5α還元酵素)やアンドロゲンレセプターの活性が変わらなければ脱毛が促進されることはないのです。

詳細はこちらの記事でご紹介しています
筋トレするとハゲるのはデマ?噂の真相や薄毛との関係を徹底解説

ワカメやコンブなどの海藻が薄毛対策に効果的?

ワカメやコンブが薄毛対策によいと言われるのは、完全な迷信です。いくら食べても予防にも対策にもなりません。ワカメやコンブにはたしかに髪の毛の成長に必要なミネラルが含まれています。しかし、ごくわずかなミネラルが髪の毛に影響をもたらすとは考えにくいでしょう。

ワカメやコンブが海で揺られている姿が髪の毛に見えたことから髪によいと言われるようになったとも言われているため、過度な期待は禁物です。

薄毛対策は毎日の心がけが大切!心配な方はクリニックへ相談

生え際や頭頂部の薄毛が気になっている場合は、AGAを発症している可能性があります。食生活の改善や正しいヘアケア、生活習慣の見直しなどで対策ができますが、どれも確実に薄毛を改善できるものではありません。

医学的にも効果が認められている対策は、クリニックで行う治療のみです。薄毛対策の開始が遅れるほど治療効果が出づらくなってしまうため、薄毛が気になり始めたらできるだけ早くクリニックで相談することをお勧めします。薄毛に悩まない人生を送るためにも、早めに適切な対処をしていきましょう。

天野 方一 先生

ヘアテクト 顧問医師

日本抗加齢医学会専門医

埼玉医科大学卒業後、都内の大学附属病院で研修を修了。東京慈恵会医科大学附属病院、足利赤十字病院、神奈川県立汐見台病院などに勤務、研鑽を積む。2018年9月よりハーバード大学公衆衛生大学院(Harvard T.H. Chan School of Public Health)に留学。予防医療に特化したメディカルクリニックで勤務後、2021年よりへアテクト顧問、2022年より理事長に就任。日本腎臓学会専門医・指導医、抗加齢医学会専門医、日本医師会認定産業医、公衆衛生学修士、博士(公衆衛生学)の資格を有する。

※本記事はHAIRTECTスタッフが天野医師にインタビューを実施し、スタッフが内容をまとめたものとなります。

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